◆ステップアップのヒント ◆
■コンセプトを理解する~ある事例から~■
ある会社から災害時の行動マニュアル用のイラストを依頼されたY君。漫画
風のタッチで、はりきってラフを提出しましたが、大幅修正の指示が!「作
業用の靴が違うとか、プラグの先端が違うとか、すごく細かいことを言われ
ました。そんなに僕のイラストが気にいらないのならに他の人に頼めばいい
のに…」と不満な様子。
気持ちはわかりますが、むしろ、見た目の雰囲気が気になって「何を強調し
て描けばいいのか」ということを見過ごしてラフを描いたY君の理解不足が
気になります。
このような仕事の場合、マニュアルを見て現場で作業する人は「どんな情報
が必要なのか」を知り、理解して描くことが大切です。例えば「どんなプラ
グをどこに差し込めばいいのか」ということを文章で説明するのは大変でも
イラストなら、確実に伝えることができるますよね。つまり、「プラグの先
端」は、「強調して描くべきこと」なのです。
描き手側には細かく感じる事でも、業種によっては「はずせないポイント」
であることは多々あります。資料をもらったり、詳しい話を聞いたりしなが
ら「強調した部分」が何であるかを理解していきましょう。(編集部)