【ラフにご注意を!】
イラストのお仕事を受けたときに、まず確認するのがスケジュールです。
ラフ提出日と納品日の確認、または調整をして、自分なりの制作のスケジュ
ール(他の仕事との兼ね合いなどを考慮)を立てていきます。
もし、新規のクライアントだったら…。注意したいのが、ラフの内容につ
いて。一口にラフといっても、ペンや鉛筆でおおよそのイメージを描く場合
もあれば、着色済みの9割りがた仕上がった物をラフを要求される場合もあ
ります。
前者と後者の違いは納品先。前者は、納品先におおよその雰囲気が描かれ
ているだけのラフでも、でき上がりを想像できる編集者やデザイナーがいる
場合。後者は、一般企業などに直に納品する場合で、担当部署にデザインな
どについての専門家がおらず、ある程度仕上がった状態のラフでなければ、
制作物全体のイメージがつかめない場合です。
ここ数年は、着色済の仕上がりに近いラフが要求されるケースが増えてき
ているように感じます。理由は色々ありますが、デザイン事務所や広告代理
店を通さずに、企業などから直接イラストレータにお仕事が流れるようにな
ってきていることがあげられるでしょう。また、イラストレータサイドにつ
いても、パソコンで最初から最後まで描くため、ラフと最終的な制作物との
差があまりないという人も増えてきているようです。
受注した時点で、制作スケジュールと共に、どの程度描きこんだラフが必
要についても確認しておくといいでしょう。着色済みのラフを求められた場
合には、受注日からラフ提出日までの期間を長めにお願いし、修正(必要が
ればですが)から納品日までの期間で、制作スケジュールに間にあうように
調整すると、割合無理なく制作できます。(編集部)